Refererの可視化とTrackback

むかしむかし、単なるサイトの1ファイルとしてのWeb日記では、Refererhttpdのログに記録されるものだった。hnsのような「日記システム」ではRefererhns側で記録していたけど、どちらにしろRefererは作者のみが独占する情報だった。
作者がRefererをとりあげてネタにすることはあっても、それは恣意的な選択にすぎない。ここでは都合の悪いリンクは無視できた。Web日記は、作者だけがリンクをみて反応したいものだけに反応する、ゆるやかなコミュニケーションの場だった。自分が無視したという行動そのものすら自分の日記の読者には伝わらない。
そこに「日記コミュニケーションを加速する」tDiaryが登場する。tDiaryリンク元を表示した。Refererは読者のもとに晒され、どこから来たかは読者も共有する情報になった。作者が無視したという行動は読者にも伝わるし、読者はそこからリンクを辿って何を無視したかを知ることが出来る。
そして、国外からTrackbackとともにMovableTypeが出現する。Trackbackではどこから来たかだけではなく、どういった紹介をされたかすら読者のもとに晒される。もちろん、それはtDiaryでもリンクを辿れれば見れた情報ではあるが、Trackbackはその1ステップを省略した。
もはや、作者が無視したという行動も内容も、読者はページをスクロールするだけで知ることが出来るのだ。Web日記のゆるやかなコミュニケーション?ごめん、これブログだから。
こうして我々は、眞鍋かをりのサイトに自分のサイトを載せられる、素晴らしいテクノロジーを手に入れたのである。めでたしめでたし :-)